Ultimate Cabin Sound X (略: UTCSX) のβ版をリリースしました。
かねてから制作していたサウンドパネルです。
まずはP3Dv4版 (64bit) からリリースします。
また後日、FSX版 (32bit) もリリースしたいと思います。
P3Dv4では、64bit化ということもあり、xml gaugeは良いとして、C++ gaugeは動作しません。
これはプログラムを、機械語に直すコンパイルという作業を経るときに、32bit (x86) もしくは 64bit (x64)のどちらでコンパイルするかを選ばなければならないからです。32bitと64bitでは、若干の仕様の違いがあります。
特にサウンドを再生するフリーのパネルは、P3Dv4には現状ありません。たぶんです。
有料のものであれば、FS2Crewというものがあります。私は、使ったことがありません...
また、サウンドを再生するときに、例えばWindows Media Playerなどで流すこともできますが、いちいちウィンドウを移動していては、手間がかかります。
そこで今回、私が制作したパネルは、P3Dv4上で動作するパネルとなっています。サウンドの再生には、XAudio2を用いてサウンドプログラミングを行っています。
さらに、今回は"Ultimate"という名称を付けた通り(自分で言うな)、究極に近い機能を備えています。
1. サウンドのワンショット再生 (あたりまえ)
2. サウンドのループ再生 (ちょっとユニーク)
3. 一部サウンドのオート再生 (結構すごくね?)
4. パネルの最小化(Minimize)が可能 (超便利じゃん)
5. もちろんパネルを閉じても再生可能 (そうだよね)
6. 複数音源を同時再生可能 (これはXAudio2がすごい)
7. Low FPS Attack (たぶん)
8. メインサウンド 24音源 + 予備サウンド 8音源 + 予備サウンド(ループ専用) 8音源 (多いね)
9. さらに10チャンネルを用意 全400音源を入れ替えなしで再生可能 (究極だ!)
10. フリー (究極だ!)
4.サウンドパネルは、その性質上どうしてもパネルが、肥大化してしまうんですよね。そこでUTCSXでは、最小化機能を搭載しました。左上に小さなアイコン化(最小化)することが可能です。メインパネルを呼び戻すときには、このアイコンをクリックするだけです。
9.の10チャンネルにはこだわりました。皆さんきっと、JALやANAなど様々な航空会社で飛ぶでしょう?いちいち音源を入れ替えていたら面倒でしょう。本UTCSXでは、あらかじめ各チャンネルに音源をセットしておけば、パネル上でチャンネルの変更が可能です。JALとANAで、朝・昼・夜用のサウンドをそれぞれいれても6チャンネルです。チャンネル0が伊丹行き、チャンネル1が新千歳行き、チャンネル2が東京行きなどとしても良いと思います。とにかく入れ替えの手間が省けます。
3. のオート再生ですが、フラグを一応書いておきます。記載のないものは、オート機能の実装はありません。希望があれば実装します。
※FSLabs A320-Xは、シム上のフラグと連動していません。従って、ライトのON/OFF や ベルトサイン がフラグになっているものをAUTOに設定すると、思わぬタイミングで音声が再生されることになります。マニュアルをご使用ください。(高度やグランドスピードなどがフラグになっているものは関係なく利用できます。)
※PMDG 737 NGXuは、ライトのON/OFF は、シム上のフラグと連動していますが、ベルトサインに関しては、それと連動していません。シートベルトサインを自動再生のフラグに含む場合、音源の自動再生は行わず、マニュアルをご利用ください。
※PMDG 777 は、なぜかシートベルトサインに関しては、シム上のフラグと連動していますww
しかしライト類は連動していませんので、ライトのON/OFF をフラグに含むものは、マニュアルをご利用ください。なお、MAIN EXIT DOORは、基本的にL2ドアとなっているはずです。(ご自身で変更されている場合を除く)
なぜNGXuと逆になっているかは、理解できません(笑)
※Aerosoft A320/A321 Professional は、BEACON LIGHTSのみ、シム上のフラグと連動していません。
よってBEACON LIGHTSを自動再生のフラグに含む音源は、AUTOを使用せず、マニュアルをご利用ください。
::DEBOARDING MUSIC::
MUSICセクションのうち、右側のものを降機用音楽(DEBOARDING MUSIC)としています。
こな降機のときに流れる音楽にもAUTOの機能をつけてみました。オマケだと思って下さい。これは、
・地表接地判定(ON GROUND) TRUE
・グランドスピード 0kt
・TAXI LIGHTS OFF
・BEACON LIGHTS OFF
・シートベルトサイン OFF
で再生されます。なお、再生はループで再生されます。AUTOにするタイミングですが、巡航中の暇なときで良いと思います。
BOARDINGのときの音楽に関しては、再生のタイミングを見極めるのが難しいため、AUTOは実装されていません。
::BOARDING::
ボーデイング中、必要に応じて複数回流す必要があるため、AUTOの機能は設けていません。
::DEPARTURE::
ドアークローズ、BEACON ONなどをフラグに考えていますが、私は出発時は比較的暇なのでAUTOを設けませんでした。
PUSHBACK中にすればよいとも思いましたが、PUSHBACK中にドアーをオートマチックポジションにするサウンドが流れるのもおかしな感じがするので、保留にしています。
リクエストがあれば、実装しますので言ってください。これをオートにするならば、SAFETY VIDEOもオートにしても良いかなと思います。DEPATUREの再生後、すぐなどがフラグになると思います。
::LIGHT OFF 1::
JALなどでよくある、夜間の離陸前の消灯です。当初は、AUTOの実装を考えていましたが、現状やめておいています。
ANAなどでは夜間でも消灯しませんので、ここは違うサウンドを充てても良いと思います。
::BEFORE TAKE OFF::
離陸前は、タワーからクリアランスをもらったり、シートベルトサインを鳴らしたりとかなり忙しいです。
サウンドの再生は、自動で行われるのが望ましいと考えています。これは、
・地表接地判定(ON GROUND) TRUE
・TAXI LIGHTS ON
・LANDING LIGHTS ON
で自動再生されます。昼間・夜間にかかわらずこれらのライトは、離陸時にはONにしますよね?
AUTOにするタイミングは、出発前が良いと思います。タキシング中に誤ってLANGING LIGHTSを使ってしまわないようご注意ください(笑)
::AFTER TAKE OFF::
離陸後、昨今は特にWi-Fiサービスなどの案内や、気流の関係でシートベルトサインのオンが長引くことのアナウンスがあります。これは、
・地表接地判定(ON GROUND) FALSE
・FLAPS UP
・高度 7,000ft 以上
で再生されます。
AUTOにするタイミングですが、これも出発前で良いと思います。
::CRUISE::
シートベルトサインOFFのアナウンス、ドリンクサービスの案内などのサウンドを再生する項目です。これは、
・地表接地判定(ON GROUND) FALSE
・高度 10,000ft 以上
・シートベルトサイン OFF
で再生されます。AFTER TAKE OFFのサウンドと被らないように、判定の高度を10,000ftとしています。
高度10,000ft以下でシートベルトサインを外すときは、マニュアルをご利用ください。
::SALES::
機内販売については、東京-伊丹便などは、アナウンスをするちょうど良いタイミングがない場合などは、AUTOにできないことを考え、実装していません。一応実装するのであれば、T/Dの20分前を考えています。(東京-伊丹便などでは、AUTOを使わないことが前提になります。)
リクエストがあれば、実装しますので言ってください。といいつつも、諸事情により、Salesに関してはあまりAUTOを設定したくありません... (笑)
::BEFORE T/D::
ほとんどのフライトの場合、降下開始の10分前には、トイレに行くことを促すアナウンスがありますよね。
これ、私はいつもこのサウンドを流し忘れるので、AUTOを実装しました。FMCやFMGCのある機体であれば、降下開始(T/D: Top of Descent)の時刻が必ずわかるはずです。(少なくともPMDG、FSLabsにはありますよね。)
この時刻を、パネル右下のふたつの時刻設定ボタンのうち、左側(Time of T/D Set Buttons)で設定できます。ということで、
・地表接地判定(ON GROUND) FALSE
・Time of T/D Set Buttons で設定した時刻の10分前(設定した時刻ではないのでご注意ください。)
に再生されます。AUTOにするタイミングですが、巡行中の暇なときが良いと思います。もちろんですが、時刻をSETしてからAUTOをEnableにしてくださいね。
::5min to APP::
間もなくアプローチとなり、あと5分でシートベルトサインがONになることをアナウンスするサウンドです。
T/Dと同様、これは、
・地表接地判定(ON GROUND) FALSE
・Time of APP Set Buttons で設定した時刻の5分前(設定した時刻ではないのでご注意ください。)
に再生されます。AUTOにするタイミングですが、巡行中の暇な時が良いと思います。こちらも時刻をSETしてからAUTOをEnableにしてくださいね。
::APPROACH::
着陸態勢に入り、シートベルトサインが点灯したときのアナウンスです。テーブル・レッグレストをもとの位置に戻すこともここでアナウンスされるべきでしょう。これは、
・地表接地判定(ON GROUND) FALSE
・5min to APP サウンドが再生済み(AUTO/MANにかかわらず)
・シートベルトサイン ON
で再生されます。AUTOにするタイミングですが、巡行中の暇な時でよいでしょう。
なお、"5min to APP サウンドが再生済み"のフラグは、初期値はFALSE、当然のことながら、"5min to APP サウンド"が再生されるとTRUEに、そしてこのサウンドが流れるとFALSEに戻されます。万が一、フラグがくるっていると思われる場合は、RST(RESET)を実行してください。
::LIGHT OFF 2::
JALなどである、夜間、離着陸時の機内照明を暗くするアナウンスです。離陸時にもありましたね。
これは、
・地表接地判定(ON GROUND) FALSE
・6000ft 以下
で再生されます。AUTOにするタイミングですが、巡行中の暇な時でよいでしょう。
このサウンド、昼間時は使用しない項目と思います。LIGHT OFFは2つありますが、必要性を感じなければ他の音源を入れておいても良いでしょう。(乱気流のアナウンスや国際線における税関書類の案内など、いろいろやってるとキリがないのですが...)
::ON GND::
今回私はこのためにAUTO機能をつけたといっても過言ではないです(笑)
着陸直後は、スピードブレーキを戻したり(スラストを上げたり)、フラップを上げたり、ATCはグランドにコンタクトしたり、ライトを一部消したりと忙しいものです。着陸したことのアナウンスは自動であるべきでしょう。これは、
・地表接地判定(ON GROUND) TRUE
・グランドスピード 30kt 以上 35kt 以下
で再生されます。本当は、フラップUPもフラグにしたいところですが...
リクエストがあれば言ってください。AUTOにするタイミングですが、巡行中の暇なときが良いと思います。間違っても出発時にはAUTOにしないでください。もしかしたらサウンドが流れるかもしれませんよ(笑) この出発時のことを考えると、フラップUPのフラグも入れたくなるんですが...
::GATE IN::
ゲートに近づいたときのアナウンスです。例えば、「機長がベルトサインを消すまでたつな」、「荷物が滑り落ちるから気をつけろ」や「忘れ物をしないように、特に最近はスマホが多いです」などですね。これは、
・地表接地判定(ON GROUND) TRUE
・グランドスピード 4kt 以上 15kt 以下
・TAXI LIGHTS OFF
で再生されます。ゲートに近づけば、TAXI LIGHTSはOFFにしますよね。マーシャラーの方が眩しいですから。しかしTAXI LIGHTSだけでは、着陸後ホールドポディションをしているときに流れてしまうこともあると思うので、グランドスピードが0ktのときは流れないようになっています。
ゲートに到着し、ドアが開いた時のアナウンスはまた別(次の)サウンドとなっております。(そうするとGATE APPの方が名前としては正しいような気がしますが 汗)AUTOにするタイミングですが、巡行中の暇なときが良いと思います。出発中にAUTO設定すると、どこかで再生されてしまうと思います。
::DEBOARDING::
ドアが開き、例えばトリプルならば、前方2か所のドアからお降りくださいなどのアナウンスを流します。これは、単純に
・地表接地判定(ON GROUND) TRUE
・グランドスピード 0kt
・TAXI LIGHTS OFF
・シートベルトサイン OFF
・MAIN EXIT OPEN
で再生されます。AUTOにするタイミングですが、巡行中の暇なときが良いと思います。こちらも出発中にAUTO設定すると、すぐさま再生されてしまうと思います...
まあ、無料のアドオンですから、自由に試してみてください。
現状、ベータ版としてリリースしています。お気づきの点があれば、愛のあるご意見をお待ちしています。
QUICK REFERENCEという、長々したリファレンスをつけましたので、隅々までよく読んでからご使用ください。
特に使わないサウンドでも、ダミーの無音音源を入れておかないと、誤って再生を試みた時に、現状パネルが固まってしまします。 (例外処理をしているのですが、例外処理をするとむしろ固まってしまうようです。違う方法で例外処理を行うことも考えていますが、特に問題ではない((固まってしまうこと自体は問題ですが))ので、また後ほど修正します。)
サウンドは、WAVのみ対応です。オーディオデータの編集には、Audacityのご使用をオススメします。
特に、MP3からの変換などで、Web上のコンバータはうまくいかないことが多いようです。
また、再生する音源は、40~60%程度でノーマライズしておくことをオススメします。100%でノーマライズをした音源は、かなりうるさく感じると思います。ゲインを下げるよりも、ノーマライズの処理をするほうがオススメです。ちょっと小さい音量くらいがちょうどよいと思います。
また、夜間はパネルがかなり暗くなってしまいます。夜間に明るすぎるとまぶしすぎて、かなりうっとおしいので、この仕様にしています。これに関しては、ご意見をお待ちしています。
それでは、ベータ版ですが、お楽しみいただければと思います。
特に何も問題がなければ、このまま v1.0.0 へアップグレードします。
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